
上富のケヤキ並木通りでの枝おろし。
樹木を所有している農家の方が、ケヤキの上層部の枝が枯れ始めたということで
通行車輌や通行人に枝が落ちて事故がないようにと
個人負担で枝おろしをしました。
写真下は、外見は見分けがつかないけれど
空洞となった枝です。

昨年、台風が関東に上陸した際、三芳町上富で保存樹木の枝が落ちて車のフロントガラスを割るという事故がありました。
保存樹木なので保険等により何らかの補償等があるのかと被害者は考えていたようですが、
実際には保存樹木の管理責任は所有者にあり、
町当局には日頃枯れ枝落としの作業等も行い、
落ちた枝も枯れ枝のようではなかったということで
管理瑕疵はなく保険は下りなかったようです。
こうした状況下で、やむなくケヤキを伐採せざるをえないと
年々、上富のケヤキ並木のケヤキは減少しています。
この現場の近所でも、数日前にケヤキが伐採されたばかりでした。
また、今日もこの作業を見守っていた近隣の農家の方も
「内もどうしようかと悩んでる・・・。」
とポツリ言われた一言が哀しげでした・・・。
この件については、3月議会で質問させていただいたばかり。
実は、まだ埼玉県内では少ないようですが、
都市化が著しく進んでいる都内では、様々なケースを想定して
保存樹木の賠償責任保険に加入している区や市が多く、
現在、東京都では23区中17区が、また19市が加入。
この場合、保険料の負担や手続きは区が行い、
区長と保険会社の契約になっています。
若干区よって契約内容は異なりますが、
練馬区では、保存樹木1本あたりに2500円前後の保険料をかけていて、
損害賠償として、車、人身、家屋に対して
強風、台風、雪、落雷等による被害も対象になっているようです。
保存樹木の所有者が安心して、保存維持できるため、
当町でもそうした「賠償責任保険」への加入を早急に検討すべきだと思う。
現行の保存樹木1本1000円、特別保存樹木2000円の助成で、
何かあった時に管理責任を問われるとしたら、
やむなく伐採せざるをえない農家の気持ちが痛いようにわかる。
埼玉県指定、「みよし景観八景」に選ばれている
上富のケヤキ並木をしっかりと後世へ残していきたい。