
1月31日、三芳町・ふじみ野市広域ごみ処理施設等検討委員会合同で、所沢市東部クリーンセンターの先進地視察を実施しました。
東部クリーンセンターは、平成15年より稼働。
敷地面積約5.98ha
総工費206億円(補助対象額180億円のうち1/2の90億円が国庫補助)
■ごみ焼却施設
処理方式:全連続燃焼式
処理能力:230t/日(115/日×2炉)
■灰溶融施設
処理方式:電気アーク式
処理能力:60t/日(30/日×2炉)
■リサイクルプラザ
処理能力:88t/5h
不燃・粗大ごみ、資源ごみ、プラスチック類等
■建設にあたっての基本理念
1.生活環境への負荷を徹底して生じさせない
2.限りある地球資源の保護のため資源物の再利用を可能な限り図る
3.周囲に広がる武蔵野の自然環境との調和を生み出す意匠であること
4.市内のごみを安定的に処理できること
従って、焼却炉は有害物質の発生を極力抑える最新型を備え、ダイオキシン類も国の基準の10分の1にあたる0.01ng(ナノグラム)という厳しい排出基準を設定。
また、ごみを燃やした後に残る焼却灰と焼却飛灰は、溶融炉で溶融処理。
今まで最終処分場で埋め立てるしか方法がありませんでしたが、溶融してスラグ化・メタル化することでアスファルト混合材などで再資源化して有効利用しています。
自然環境との調和も図り、雑木林を周囲に配置し、また屋上緑化など敷地面積の55%を緑地帯として確保している。
何よりも周辺住民の皆さんへの臭気対策に力を注ぎ、運搬車の出入り口には
シャッターとエアーカーテンを設置、ピット内にも活性炭による臭気対策を施している。
三芳町とふじみ野市も、埼玉県の中で第3ブロックに位置づけられて
概ね10年後には、こうしたごみ処理施設を建設する予定だが、
規模は異なるが大いに参考になると感じた。
所沢市の人口は、現在約33万人。
建設にあたっては、将来の人口の推移と一人あたりのごみ排出量をもとに規模を決定したという。
そして、安心安全は基本であるが、どの程度のランニングコストをかけて処理するかが大切であると担当者は指摘していた。
ちなみに現在、人件費を除いて年間約18億円の維持費がかかっています。
東部クリーンセンターは所沢市の東部エリアを範囲としており、所沢市西部には西部クリンセンターがあります。
今後、視察や研究を重ねよりよい施設を作っていくよう努力したいと思います。
中央制御室

プラットホーム:車輌の出入りの際シャッターの他にエアーカーテン(プラットホームの出入り口外側(前室?)の気圧を高め、外に空気が流れ出ないようにしている)を使用。

可燃ごみピット

やはりリサイクルにあたっては手選別が必要

屋上緑化の屋根の上:山野草が植裁されている

お隣にある「リサイクルふれあい館」
パソコンやプロジェクターの映像を楽しみながら環境やごみについて学習できる。
また、「もったいない市」や再生家具の頒布も行っている。