
『第82回アカデミー賞』に「アバター」などがノミネートされた。
昨晩、レイトショウで映画「アバター」を観に行った。
兼ねてからアバターに関する新聞記事が気になっていた。
以下新聞記事等の抜粋
「「アバター」が興業収入で「タイタニック」1カ月で超える!」
「世界興行収入の記録を更新中の米映画「アバター」(ジェームズ・キャメロン監督)について、米国の保守層などから「反米、反軍の映画だ」といった批判が相次いでいる。 」
「世界中で大ヒット中の米映画「アバター」の人気に便乗しようと、中国国内の3つの景勝地が「映画のモデルになったのは当地」と名乗りをあげ、火花を散らしている。」
「世界的な大ヒットを見せている米映画「アバター」が、中国国内で上映停止になるとの噂がネット上に流布し(中略)人類による異星人の侵略を扱ったストーリーが政治的な懸念につながっているとの見方もある。中国国内で横行する土地の強制収用と立ち退きを連想させ、中国国民のシンパシーを煽る可能性があるからだ」
・・・・・。
特に関心をひいたのが、カトリック教会からの批判で
保守派コラムニスト、ロス・ドーサット氏はニューヨーク・タイムズ紙で、
「映画は、神と世界が同一という汎神論的な考えに共鳴するキャメロン監督の長い弁明」
と指摘し、カトリック教会の一部からも汎神論の思想が広まることへの懸念の声が出ているという。
また、米国の保守層などからは「反米、反軍の映画だ」といった批判も相次いでいるそうだ。
これに対して、キャメロン監督は、ロサンゼルス・タイムズ紙のインタビューで、
「この映画は我々が戦っている戦争を反映している。
兵士は不当に戦場に送られている。この映画で目覚めてほしい」
と語り、戦争に反対するメッセージを込めたことは認めている。
一方で、米軍批判との指摘には、
「心外だ。私の弟は海兵隊員だが、彼らを心から尊敬している」
とテレビ番組で反論している。
鉱物資源を奪いに地球から遠く離れた惑星パンドラへとやってきて、
先住民ナヴィを攻撃する姿には、
かつてのアメリカの先住民「ネイティブ・アメリカン」を征服していったヨーロッパ人や
中国での少数民族の人権侵害や弾圧の姿と重なってくる。
多神教の世界に生き、その祭祀に奉仕をさせていただいている自分にとって
非常に好感の持てる映画であった。
アバターは戦争、宗教、環境などアメリカの国論と言わず、
世界で人類が引き起こしている諸問題に警鐘を鳴らしている。
そして、それらが現在進行形であることに何よりも心を致すべきだと考えるが・・・。